GitHub publish release 時にファイルのバージョンを更新する
最近、GitHub の publish release を契機にファイルのバージョンを更新するワークフローを構築する機会があったので、その手順をまとめました。
なぜ必要なのか
担当プロジェクトで GitHub Flow に近い形のリリースフローを構築しました。
一方で master
へのマージを即デプロイとはせず、ある程度の塊をリリースバージョンとして管理したいという事情があったため、
GitHub で Publish release
を実施したタイミングでバージョンを設定し、そのバージョンで管理ファイルを更新するような
ワークフローとしました。
実際のプロジェクトでは、後段として自動デプロイも実施しますが、今回の記事では割愛します。
ワークフローの構築
publish release に対応するイベント
Publish release
を契機としてワークフローを実行するには、release
イベントの published
アクティビティタイプを利用します。
Events that trigger workflows - GitHub Docs
独自管理ファイルの更新
運用の都合上、以下のようなファイルでバージョンを管理しています。
export const GLOBAL = { VERSION: 'v0.2.0', };
VERSION
の値 v0.2.0
を publish release 時に設定したバージョンで上書きしたいです。
何か既製コマンドで対応出来ないか調べてみましたが、結局以下のように処理することにしました。
LATEST_VERSION=$(git tag --sort=-creatordate | head -1) sed -e "s/VERSION: '\(.*\)',/VERSION: '$LATEST_VERSION',/" src/global.js > tmpfile && mv tmpfile src/global.js
実際は LATEST_VERSION
を複数のステップで使用したいので ::set-output
コマンドを使って設定しています。
GitHub Actionsのワークフローコマンド - GitHub Docs
package.json, pakcage-lock.json の更新
npm version
で対応します。
LATEST_VERSION=$(git tag --sort=-creatordate | head -1) npm --no-git-tag-version version $LATEST_VERSION
ポイントは --no-git-tag-version
を付けることで、ファイルの更新のみ行い、タグ付けを行わないようにします。
(タグ付けは publish release 時に自動的に行われるため)
コミット
上記で更新したファイルをコミットします。
ワークフロー内でコミットするために、以下を利用しました。
ワークフロー全体
veevalidate-test/publish_release.yml at master · teknocat/veevalidate-test
name: "Publish release" on: release: types: [published] jobs: build: runs-on: ubuntu-18.04 steps: - uses: actions/checkout@v2 - uses: actions/setup-node@v1 with: node-version: '12.x' - name: Install dependencies run: npm install - name: Get latest version id: get_version run: | LATEST_VERSION=$(git tag --sort=-creatordate | head -1) echo ::set-output name=LATEST_VERSION::$LATEST_VERSION - name: Update global.js run: | sed -e "s/VERSION: '\(.*\)',/VERSION: '${{ steps.get_version.outputs.LATEST_VERSION }}',/" src/global.js > tmpfile && mv tmpfile src/global.js - name: Update package.json run: | npm --no-git-tag-version version ${{ steps.get_version.outputs.LATEST_VERSION }} - name: Commit updates uses: EndBug/add-and-commit@v7 with: branch: master message: "Bump version: ${{ steps.get_version.outputs.LATEST_VERSION }}" add: "['src/global.js', 'package.json', 'package-lock.json']"
publish release の実施
GitHub 上で publish release を実施します。
Create a new release
を選択します。
必要な情報を入力して Publish release
を選択すると、リリースが作成されます。
ワークフローが実行されます。
管理ファイルが更新されます。
課題
バージョンタグを付けてからファイルの更新が発生しているため、厳密にはタグの位置が最新になっていません。 コミットのタイミングでタグを付け直す処理を入れた方が良いかもしれません。
最後に
master
-> main
への移行は今後実施予定です…。
例によって、上記確認出来るソースを以下リポジトリに置いています。